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連載小説
[TOP][目次]
貴族が奴隷の少年に幾晩もかけてアニャール調教
「一番端の黒髪の子は売り物か」
背の高い男に問われて商人は素早く相手の風体を観察した。浅黒い肌はこの地方では珍しい。節張った指は労働者のようだったが、服の生地は高価な物で、腰に差した刀の柄には宝石が埋め込まれている。恐らく金で爵位を買った成り上がり者だろう。金を持っていそうだと見当を付けると、勿体ぶって答えた。
「あれは少々事情がありまして。何の訓練も致しておりません」
「そのほうがよほど都合がいい」
男の答えに商人はほくそ笑んだ。性奴を買う客は2種類に別れる。手練手管を教え込まれた者を買いたがる客と、殆ど何の訓練もされてない者を買いたがる客だ。この男のように自分に自信がある事を隠そうとしない客は後者の事が多い。
「その子を貰おう」
他の奴隷達とは別の柱に繋いであった黒髪の少年は、本来この市で売る予定では無かった。顔も身体も極上なので、宮殿へ連れて行って王に買わせようと思いのけてあったのだ。
しかし、考えて見れば、王族は逆に良く訓練されて洗脳された性奴を好む事が多い。自らの手で1から仕込むよりも美術品の様に完成された物の方が高く売れるかも知れない。それに16才という年齢もギリギリだ。それなら今ここでこの男に売ってしまった方が得になる。
商人は素早く計算をして男に答えた。
「宜しゅうございますが、一つ条件がございます」
「何だ」
「あれの傍らにおります、小さい子供も共にお連れ下さいませ」
「あのチビか。俺の趣味ではないが」
「いえ、あの子供はあれの弟にございます。引き離すと、気が触れたようになりますので」
「ふん、かまわん」
「では…」
商人の示した額に金貨を数枚上乗せして男は黒髪の少年を買った。何もかも諦めたような目をした少年は、それでも男が近付くと一瞬身体を逸らせて逃げようとする素振りを見せた。それからハッと顔を強ばらせて逃げようとした自分を叱咤する様に、大人しく男の無骨な手に身体を触れさせた。未だ成長途中の少年の未熟な肌は、男の手の下で青い実のように固く震えた。

黒髪の少年は荷物のように弟ごと抱えられ、馬の背に括り付けられた。

照り付ける陽光が色を変える頃にやっと馬は歩みを止めた。途中2度程革袋から水を含まされたが、それでも2人の子供はぐったりとして、馬から下ろされても自分達の力では歩く事も出来なかった。男は軽々と小さな身体を抱き上げ、目の前の石造りの家へ入って行った。
外からは古めかしいばかりの家は、中に入るとひんやりと心地よく、少年はホッと肩を下ろした。日に照り付けられて剥き出しの肌がヒリヒリ痛み始めていたのだ。
調度品は数多くは無かったがいかにも高価そうで、しかも一見そうと見せない品の良さがある。少年は弟を抱き寄せながら注意深く部屋の中を見回した。出入り口は彼らが入って来た所だけのようだ。
逃げる事は不可能だろう。
これからの身の上も知れず、今はこの男の奴隷として暮すより他に生き延びる道は無い。
少年の悲愴な決心を知ってか知らずか、男はグイと子供の顎を掴んで顔を自分に向けさせ、マジマジと覗き込んでから言った。
「ホコリまみれで見られたもんじゃないな。とっとと湯を使って来い」
少年は首を傾げて見せた。
「言葉も解らんのか。こっちだ」
男は少年の腕を引き摺り湯殿へ向かった。もうもうと立ち篭める湯気にむせそうになる。男は少年と弟を引き離すと、少年にコッソリ耳打ちした。
「俺の手で隅々まで念入りに洗ってやってもいいが、楽しみは後迄取っておく趣味なんでな。自分でやれ。終わったら弟は寝所へやって良い。寝所は湯殿を出てすぐ右の突き当たりだ。お前は広間へ戻って来い。━━━ああ、中までよく洗って置くんだぞ。指を突っ込んだ時に、糞のかけらでも付いて見ろ、ただじゃおかないからな。弟の目の前で全部ひり出させてやる」
言い捨ててさっさと湯殿を出た。

少年が湯殿を出ると、身にまとっていたボロ切れは無く、柔らかい絹の衣が2枚用意されていた。まず弟に着させる。萌える緑の衣は弟の目の色に良く似合う。
「お前はもうお寝み」
寝所を指差すと、弟は不安気に兄を見上げた。この頃随分口数が少なくなって、以前の様に無邪気に笑う事をしなくなった弟が哀れで、でもかけてやる言葉が見付からない。代わりに精一杯の思いを込めて、ニコッと笑ってやる。
「私は大丈夫だから」
少なくともあの男は、今迄彼らをいたぶった男達や奴隷商人の様に、兄弟共に嬲り物にしようという気はない様だった。それだけでも救いだ。弟だけは穢させたくない。
「早く行きなさい。行かないと私がいつまで経ってもあの男の所にいけない。お前は兄を棒で打たせたくないだろう?」
弟がハッとした様に兄を見上げて、目を涙で潤ませた。何か言いた気にしたが結局何も言わないで独りで寝所に向かった。
弟を見送って少年はもう一度湯殿に戻った。弟には見せたく無い処理をしなければならない。堪え難い事だが生き延びる為には男の言う通りにする他ない。
少年の後ろはまだ━━━奇跡的な事に━━━誰にも触らせていなかった。奴隷商人も兄に弟を嬲らせて楽しむ事はあっても、高く売る為に手を付けないでいたのだ。
少年は息を吐き、恐る恐る自らの手を後ろに回した。

湯殿から上がった時、少年の身体は湯気のせいばかりではなく火照っていた。
着替えに用意された純白の衣はまるで天上人の衣の様で、自分には着る価値のない物の様に思えた。

「遅かったな」
広間では男が寝椅子に腰をかけて酒を飲んでいた。甘い香が部屋を満たしている。頭がクラクラする強い香は少年の知らない物だった。徐々に身体がフワフワして、男に腕を掴まれても最初の時の様にビクビク逃げる事が無くなっている。警戒心を解く効果のある薬が混ざっているのかもしれない。
頭の隅のどこかで、警戒する自分がいる。しかしそれもだんだん甘い闇に押されて小さくなって消えていきそうになっている。
男に腕を引かれて少年は寝椅子に倒れ込んだ。いや、その筈だったが、男の身体の上に乗りかかるような姿勢になっていた。慌てて手を付いて起き上がろうとしたが、男が背中を抱き込んで身動き取れなくした。それに、香のせいか身体に力が入らなくなっていた。
「さて。話をしようじゃないか」
答えようとしない少年を気にした風もなく、男は言葉を続ける。
「思った通り、ホコリを落として絹の衣を着せただけで変わる物だな。これならどこぞの異国の王子として舞踏会に出しても姫達が放って置くまいぞ」
スッと背中に冷たい物が走る。自分の出自を男は知らない筈だ。解らない振りをしていなければ危ない。身体を撫で回す男の手のせいではない悪寒に身体が震える。生き延びる為には気付かれてはならない。知らない振りをしていなければならない━━━
そんな願いを断ち切るように男はアッサリ告げた。
「馬鹿の振りなら、もっと上手くやるもんだ。お前は異国人の顔をして俺達の言葉が解る。あの商人の訛のひどい言葉さえ聞き分けていたな。それに俺が品定めしている時に西方人が通りかかって口論していたが、あれの背の高い方の言葉に頷いていただろうが。子供の癖に何ケ国語だか知らないが理解していて、今更言葉が通じない振りもなかろう。それに、━━━洗って来たんだろう?俺の言った通りに」
男の言葉に呼応して少年の頬に朱が散った。男が我が意を得たりと笑う。
「ほら、赤くなってまで知らんぷりは聞かないぞ」
尻を撫で回して耳に囁き込む。
「おれの名はカレッリだ。カルと呼べ」
耳を舐める程近くで、息がかかる度に少年の身体はビクビクッと跳ねる。
「なにもお前を王宮に連れて行く気はないさ。俺の玩具として買ったんだからな。俺だけが楽しむために」
衣の後ろをはだけて、男の━━━カレッリの手が下履きの上から尻を揉む。咽声で少年が苦痛を訴えるのを無視してそれを続けながら、時折最も深い所へ指を滑らせて、布を食い込ませるように押し入れようとする。
「ふ、ぅ…っ」
堪えきれず、少年が身体を仰け反らせる。徹底して容赦のない弄りは後ろだけに集中して、だのに前が布を押し上げようとしている。自分の手で触れたくなって来るのを抑える為に、少年は寝椅子の背に握り締めた拳を押し付ける。
グイグイと押し付ける手が止まった。はぁはぁと少年が荒い息を吐く。呼吸が僅かに落ち着いたのを見計らって、カレッリが下履きを押し下げた。
「あ、…ぁ、いや、ぁあっ!」
何か細く、ぬるぬるした物がカレッリの両手で割り広げられた小さな空隙に潜り込んで来た。まるで自分の意志でそうしているように、奥にズルリと押し入って来て、その異様な感触に細い悲鳴が迸る。逃がれようと身体を捻れば、その分だけ身体のなかでズリズリと蠢いて、その感触に更に苦鳴が漏れる。身体が震え、その震えによって奥に埋められた何かが捩れ、蠢き、それが更なる震えを齎す。
終わる事のない嬲りに少年の前は張り詰め、透明な雫を伝わらせ始めていた。
カレッリはそんな少年の狂態を無視するように、更に革紐を少年の固く立ち上がったものに巻き付けて金具で留め付けると、グルリと腰に巻いて後ろで止め、一方を前に回して輪の下から潜らせて後ろに返して縛って止めてしまった。
「…あ、ぅあ…あ、は、…っ」
紐に押さえ付けられて、更に奥に入り込んだ物が少年の身体のなかでくねる。息する事もままならず、少年は始めての感触に見悶える事しかできなかった。遠くでカレッリの声がする。
「お前の中に入れたのは、危ない物じゃない。ぬめりの強い海草を束ねた物で、元々は女を慣らす為の道具でな、体内の分泌液を吸って少しずつ大きくなる。俺は気が長いから、じっくり時間をかけて慣らしてやる。裂ける様な真似はしないから安心するがいい」
「…いや…抜いて…抜いてください…ぁ…気持ち悪い…」
「じきに良くなる。今日はこのまま寝ろ」
「…ぃゃ…無理…んっ、…こんな…寝られないっ」
「寝られないと思っていても、じきに体力の限界が来る」

ひどい違和感と苦しみは一晩中少年を苛んだ。うつらうつらしても、ちょっと体勢を入れ替えただけで、身体の中で海草がズルリと蠢いて、まるで凶暴な触手に犯されている様だ。それでも、痛みの中に得体の知れない感触が交じるまま、身悶えて声を上げ、ジワジワと大きくなって行く海草の責めに熱い息を吐くと、抱き締めてくれる腕に力が隠り、いっそ泣きたくなる程穏やかな手が背中をさすってくれるのだ。まるで癇の虫が治まらない子供をあやすように、優しく。
「そう言えばお前の名を聞いていないな」
「…シキ、と…申します」
「シキか。いい名だ」
明け方近くになって、やっと少し眠る事ができた。

翌日、シキは起き上がる事も出来なかった。カレッリはそれを見越していた様で、食事を運んで来て寝椅子に横たわるシキに銀の匙で一口ずつ食べ物を運んだ。まるで彼の方がシキに仕える奴隷の様なまめまめしさだった。
しかしシキにはカレッリの優しさを気遣う余裕はなかった。ある欲求が押し寄せていたのだ。
シキは眉根を寄せ暫く耐えていたが、やがて掠れた声でカレッリに嘆願した。
「これを…外してください」
「だめだ」
「…おねがいします…」
「だめだ。お前のここが、すっかり解れるまで外してやる訳には行かん」
「ああっ…」
シキの身体がゾクゾクと震えた。カレッリが何かに気付いた様子でニヤリと笑う。
「何だお前。用を足したいのか」
「…う…」
「そうだな。抜いてやらんでもないが、抜いて用を足したらまた同じ物を入れる訳には行かんぞ。それでもいいと言うなら抜いてやろう」
胡乱気な瞳で見上げるシキに、カレッリは面白そうに笑って続ける。
「最初に言っただろう。時間をかけて慣らしてやると。しかしお前が頼むなら速めてやってもいい。解れるまで2〜3日はじっくり海草を入れて置いてやろうと思ったが、次の物を入れたいと言うならな」
「次の…」
「そうだ。待っていろ」
言い置いてカレッリは出て行ったかと思うと、すぐに戻って来た。カレッリの手の中にある物を見てシキは息を飲んだ。それはカレッリの親指程の太さの棒だった。
しかも只の棒で無い事は、その妖しく曲がった形や、広がった根元と、蛇腹になっている表面の膨らみから知れた。昨日より形を増しているとは言え、基本的にシキの身体の形に添って大きくなった海草と違って、その道具は明らかに、その形に身体を作り替える事を目的とした道具だった。
「これを替わりに入れてほしいか」
シキは青ざめて前言を取り消そうとしたが、身体の欲求が彼を裏切った。唇を噛んで、微かに頷く。
「入れてほしいのならそう言え」
「…入れてください」
「何を、どこに?」
「その…棒を、私の…」
「これをどこに欲しい?」
「わ、私の…後ろの、穴に…入れてください」
「昨日からお前の中に入りっぱなしで、ズルズルになっている海草を引き抜いて、お前が思う存分糞をひり出した後の尻の穴に、この張り型を入れて欲しいんだな?」
暗に繰り返す様に要求するカレッリに、シキは突っかえ突っかえ答えた。
「いやらしい奴だ。そこまで言うなら自分で入れるがいい」
厠から戻り、カレッリの目の前で張り型を飲み込んで寝椅子に突っ伏して荒く息を吐くシキに、カレッリは何でも無い事の様に提案した。
「俺はこれから出かける用がある。今日はお前の世話は弟にさせる事にしよう」
「あっ、そ、…そんな…」
「なに、まだ子供だろう。お前がいやらしい声でも上げない限り気付くまいよ。それに昨日から顔も見てないのでは可哀想だろうが」
「お、お許しください…」
「俺に命令できる立場かどうか、よく考えるんだな」
その日一日は前日にも増してシキに取っては拷問だった。何も知らない弟はシキを気遣って身体を拭こうとしたり、腕をさすったり、粥を食べさせる為に身体を起こさせたりして、その度にシキは身体の奥を抉る張り型の刺激に声を上げそうになるのを堪えなければならなかった。敷布や肩掛けが身体に擦れる刺激さえシキには辛すぎた。ジットリと汗が浮いている兄を心配そうに見上げる弟の澄んだ目に答えられない自分に、シキは苦しい程の痛みを覚えていた。

「ベトベトになっているじゃないか。お前、弟が目の前にいるのに欲情していたのか」
その夜遅く帰って来たカレッリは、いきなりシキの身体に掛けられた布をはぐり、衣の下から足の間をまさぐって嘲った。
焦点の合わない目でシキがカレッリを見つめる。理性は消し飛ぶ寸前だった。
「…ぁ…」
「どうした」
先走りに濡れて固く立ち上がったものが解放を許されずに震えている。カレッリはわざと、それに触れそうな程近くで息がかかる様に喋る。
「尻の穴も良い具合に熟れて来ているな」
指先がくすぐる様に会陰をなぞっただけで先端が更に雫を滲ませる。シキの吐息は次第に熱くなり呼吸が乱れて来る。弟が寝所に下がらせられているという安心感から、シキは知らず身体をくねらせ始めていた。
「土産を買って来てやったぞ」
カレッリが取り出した道具は今シキを苛んでいる物より一回り大きく、また蛇腹ではなく捻ったような形をした物だった。
ヒッと息を飲みながら、しかし頭の隅のどこかでその形が体内を抉る時の感触を想像し、その捻りが齎すだろう刺激を予想しブルッと身体を震わせる少年は、既に何も知らない子供ではなくなっていた。

「力を抜け」
カレッリに命じられて、シキは長い息を吐いた。ぬめる薬を塗られた道具は、シキの身体を拓き、ジワジワと奥へ奥へと進んで行く。時々カレッリが手を止めて、やっと終わったと思うのに、もうそれ以上は進まないと思うのに、幾許かの時を置いて、更に奥へ進んで来るのだ。
「っ、ぁああっ…」
これまで知らなかった所を張り型が掠める。殺し切れなかった声を上げたシキに、カレッリの手が止まる。フッと笑う気配がして、暫くその位置で張り型が止まっている。シキの腰が揺らぎそうになる。そこにあるだけの、動いてくれない物に対して、内壁を擦り付けたくなる。
「ヒクついているな」
「…嘘」
「嘘な物か」
「あっ、んあっ、いやっ!」
クッと張り型が回される。ビクンと身体を仰け反らせるシキを見つめるカレッリの手は恐ろしい程的確に張り型を制御し、シキの一番弱い所ばかりに押し付けて来る。仰け反って逃げようとしても、それを見越して押し込んで来る。
今度は容赦なく最後まで一気に突き込まれる。シキの脳裏に火花が散って、固く反り返ったまま戒められている前から、それでも少量の白いものが飛んだ。

「お前のシキという名は東方の物だろう」
おどろいて顔をあげるシキにカレッリは目だけで笑ってみせた。
あの後2度3度と責められ、意識が朦朧としたまま引きずり込まれるように眠りに就いたのだ。カレッリは眠っていたのかいなかったのか、鼻と鼻が付く程近くでシキの顔を覗き込んでいた。
なんと答えた物か迷っているシキに、どうでも良い事の様にカレッリは告げた。
「おれは元々よそ者でな。今でこそこんな恰好で明日殺される豚みたいな堕落した生活をしているが、 若い頃は海を渡って商売をしていたんだ。領地にしがみついて税を取り立てるだけの生まれながらのお貴族さまとちがって、自分の力で金を作ったのさ。自分の目で、これまでに色々な物を見てきた。シキ、おまえ、名はいくつある?」
「…」
「答えろ」
「三つ、ございます」
「やはりな」
カレッリは満足げに笑う。
「今は亡き国の王子か。民に名乗る名と、神に給う名と、国の外で名乗る名と。三つを持っているのは王族だけと聞いたが、おれの聞きかじりの知識は間違っているか?」
この男を騙す事は出来ない。
シキは観念した。
「正しゅうございます」
「おまえの連れているあの子供が、王位継承者か?」
「然様にございます」
「ふむ。おれの知るどの国でも、王位は第一子が継ぐものと相場が決まっていたがな。第二子が生まれた時点で継承権が移るのはおまえの国だけだ。最初に生まれた子が宰相となり、王を補佐すると言えば聞こえが良いが、要は体の良い人身御供だな。先に生まれた、より力の強い者がすべての犠牲を払い、王位継承者を身を挺して守る。たしかに理屈には適っているが。あの子供はそれだけの器か?ああ、答えろとは言わん」
カレッリはニヤリと笑ってシキの尻を撫で、下履きの上から張り型を突いて来た。こんな時だと言うのに声を上げそうになる自分が疎ましい。
「お前は国を再建したいのか?」
「え…あぅ…」
問いかけながら、カレッリはシキに答えさせまいとする様に張り型を突き込む。
「お前は何の為にこの様な身分に甘んじている?あの子供さえいなければ既に亡い国など忘れて己だけの力で奴隷から解放されるとは思わないのか?」
「そん、なっ…、はぁ…あ、やめ…」
「お前がこうされている間、あの子供は何も知らずに羽根布団で心地よい眠りを貪っているぞ。お前は何とも思わないのか?あの子供が欠片も憎くないというのか?」
「そ…ぁぁん…っ」

それからカレッリは毎日、少しずつ太く、長い道具をシキに与えた上で弟と共に過ごさせた。入れたままで歩く度に身体の中でくねる道具に、それでも弟にそれと知らせずに、ただ身を持て余して弟の知らない所で熱い息を吐く少年の表情は、日増しに艶を増すようになった。シキの境遇を知らない弟は、不自由なく過ごさせてくれるカレッリに懐く様になって、カレッリに対するシキの態度を諌める事さえあった。
又ある時はカレッリは2人を乗馬に連れ出した。2人を1頭の馬に乗せて自らの馬で引いて散歩させた。先端と中頃に瘤のあるいやらしい形の張り型を入れられたまま馬に乗せられただけでなく、前に座っている弟の腰に勃起したものが当たらない様に身を引かねばならず、その度に却って道具に身体を擦り付ける様になって、ほんの短い間だと言うのにシキは目眩を起こしてしまった。
「お前の兄は身体が弱いのだな」
カレッリはシキを抱き抱えて自分の馬に跨がらせ、弟だけを後ろの馬に乗せて散歩を続行した。気を失いそうになりながらも責めが中断される事はなかった。

「湯を浴びて来い」
カレッリの言葉にシキは身を固くした。幾日経っても慣れる事が出来ない。身を浄めると言う事は、その後身の内にある張り型を引き抜かれ、新たにより太く長い物を入れられると言う事だからだ。
今シキの身体を苛んでいる物は、既に大人の指三本分はあった。この頃では、用足しの為に抜いても穴が自然と塞がるのに時間がかかる様に感じられる程だった。それどころか、抜かれてしまうと何か物足りない様な思いに囚われる事さえあって、シキの身体は完全にその禍々しい物に支配されていた。
湯から上がって純白の衣に袖を通す。幾らか伸びた髪から雫が伝って首筋を流れ落ちた。その刺激にザワッと皮膚が粟立つ。
いつの間にかシキの身体はあらゆる刺激を性的な物に変換する様になっていた。
性奴。
国が栄えていた頃には、言葉の上だけで知っていた存在だった。父も母も性奴を使ってはいなかったし、貴族の中には使っている者がいたのかもしれないがシキにとっては遠い存在だった。遥かな昔に想像する事もなかったし、まして自分がそうなる事など考えもしなかった。性奴とは、主人の性的な欲求を満たすための存在で、まさか、こんな、自分の身体だけで淫らな思いに支配される、性感だけの生き物になる事だとは知る由もなかった。
まして、この様に、より大きく太い物を入れられる瞬間を待ち望む様になろうとは…
それどころか、カレッリに触れて貰う事を待ち焦がれる様になろうとは…
自分が酷く穢れた生き物の様に感じられて、シキは湯殿で疼く身体を抱き締めながら啜り泣いていた。

「目が赤いぞ」
カレッリの言葉が遠く響く。泣き過ぎたせいで頭の芯が重く、物を考えるのも億劫になっている。
最初の頃焚かれていた香はいつの間にか使われなくなっていた。そんな物がなくてもシキの身体はカレッリの側にいるだけで昂る様になっていたからだ。その事に初めて気付いた時にシキは暗澹たる気持ちになった。今では、香を使って欲しいと思うようになっていた。薬でも何でも良い、この淫らな身体から逃れるために、理性を失わせてくれる物が欲しかった。しかしカレッリは最低限しか薬を使わず、シキが落ちそうになると刺激の種類を替えて、必ず理性を残した状態でシキを嬲った。まるで身体と一緒に心も蹂躙しようとする様に。
カレッリの節高い指がシキの頬をなぞる。首の後ろに手が回って引き寄せられた。あっと思う間もなく唇が重ねられる。
「…!」
それは始めての事だった。カレッリは執拗な程に後ろを弄ったが、逆にいつも後ろを嬲るばかりでそれ以外の所に触れる事など数える程だった。まして唇は、シキに取ってはカレッリは勿論誰にも許した事のない箇所だった。もがいて逃れようとするシキを許さずカレッリはがっしりとシキの身体を押さえ込んで、より深く唇を合わせて来た。クラクラして来て、何度目かに唇が離れた時にシキは息を吸おうと口を開けた。その瞬間を狙った様にカレッリが舌をねじ込んで来た。
「…ぐ…っ」
思うままに口の中を蹂躙される。上顎を舐められて耳の後ろにザワザワと戦慄すると、すぐさま繰り返される。舌の付け根を舐められ舌を引き出され絡められ、その刺激で頭が一杯になって来る。
「…ん…ん、あっ…!」
舌先をくすぐられて身を震わせるシキが気付くより早く、カレッリの手が動いていた。革紐を解かれ前を外され、グイと扱き上げられたのだ。
「や、あっ、…ぃやああ!」
トロトロになっている箇所を握り締められながら後ろが抜かれる。普段の優しさは無く力任せに引き抜かれ、それでも性感が痛みを凌駕した。カレッリの指が後ろに突き込まれる。始めて知る生身の感触は苦しい程乱暴で、シキの最も感じる膨らみを瞬時に探り当てて強く擦った。苦鳴はカレッリの唇に飲み込まれ、もがく身体は押さえ込まれ、弾けようとする前もカレッリの手で塞き止められている。
いつもと違う。いつもは、それまでより大きい道具を入れられるだけなのに━━━
混乱と、恐怖と、そしてそれらを遥かに上回る快感とにシキは翻弄され見悶える。指が引き抜かれた時には身震いしてカレッリに縋り着いた。それまで頑に逃れようとしていた両手が、赤子が親にしがみつく様にカレッリの背中に回されきつく掴み締めた。
そして指では無く、もっと熱い物が━━━疑い様もない、道具等ではない、カレッリ自身の熱く滾る物が━━━突き込まれた瞬間、シキは自分の物とは信じられない様な高い悲鳴を迸らせていた。

まだ動悸が治まらない。
叫び過ぎて咽の奥に痒みが残っている。身体は、先程までの交合を忘れたがらない様に時折ビクリと引き攣って、その度に、つい今まで身体の中に感じていた熱塊の形をまざまざと思い出させる。カレッリが子供を宥める様に背中を抱いてくれていて、穏やかな時間の筈なのに男の汗の匂いにさえ反応しそうになる。
「━━━良かっただろう」
急に言われてシキは呆然とし、次いで赤面した。面と向かって答えられる様な事ではない。
「道具より良かっただろう?」
「━━━信じられない」
「何が」
「自分が、こんなに…淫らな生き物だったなんて」
真剣に言ったのに、カレッリは吹き出した。面白い物を見る目でシキを見遣る。
「お前…自分が何を言ってるのか解ってるのか」
「…?」
シキは暫し考えて、それからたった今自分が言った言葉の意味を悟った。殆ど無意識の内に自分がどれだけこの行為を楽しんだか告白してしまったのだ。
「全く、育ちの良い坊ちゃんはこれだから…」
カレッリはまだ笑っている。シキは赤くなったり青くなったりしながら必死に言い訳を考えた。
「良かったのならいい。一回きりで止めだなんて言われたくはないからな」
「え…?」
「良かったんなら、またしたくなるだろう」
「あ、いや、そうじゃなくて」
「何だ。もうしたくないのか?」
「そんな事は…いや」
また赤くなる。カレッリはシキの目を覗き込んで尋ねた。
「お前にはどんな深窓の姫君にするより手をかけてやったつもりだぞ。お前がずっとここにいたくなる様に。俺と共にいたくなるように。仮に離れる事があっても身も心も離れている事に堪えられず、すぐに舞い戻って来たくなるように。時間をかけて、ゆっくり、俺の物にしたつもりだが。まだ足りないと言うつもりか?女では無いのだから宝石や指輪が欲しい訳ではあるまい?」
「それは…要らない、いや、要りません」
カレッリがクスッと笑った。
「おっと、敬語が戻って来たな。やっといい具合にいい子ちゃんの仮面が取れて剥き出しのお前が見れたと思ったのに」
「あの、そうじゃなくて…ずっとここに、って、それは奴隷は主人の元にいるより他に」
「そんなつもりは欠片もなかっただろう?」
サラッと言い当てられてシキは息を飲む。
「お前はいつか弟を連れて俺の所から逃げるつもりだっただろう?だから俺はお前が弟を捨ててでも、祖国を捨ててでもここにいたくなる様にお前の身体から先に俺の物にしてしまおうと考えた。それはうまく行ったと思って良い様だな」
言い様腹を撫でられて、それだけで息が上がる。
「ただ、お前にはどうやら祖国も弟も捨てられないらしい。まあ、お前が捨てられないと言うのなら俺が捨てればいいだけの話だと考え直す事にしたよ。俺にはどうやら、お前を捨てられないらしい。お前を失う位なら未練も何も無い今の生活を捨てる方が遥かに楽だし、それにお前といれば退屈せずに済みそうだ。。」
「…え?」
「お前はこれからお前の思う通り、弟の側近として国の再建に勤しむがいい。金もたっぷりあって、なにより有能な右腕がいるからな。俺は元々流れ者だと言ったろう?それなりに修羅場もくぐり抜けて来たし諸国に伝手もあるからな、再建にはそれ程時間はかからないんじゃないか?」
11/07/13 13:55更新 / blueblack
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